デザインの最近のブログ記事
最終日に観てきました。
遅い時間帯についてしまったら、中は人だらけ。こんなに混むんだっていうくらい。
展示内容は、フロア別に
・光の教会、六甲の集合住宅など、国内で手がけたプロジェクトの紹介
・バーレーン遺跡博物館、プンタ・デラ・ドガーナ再生計画など、海外で現在進行しているプロジェクトの紹介
といった分け方で展示。設計図やパネル、模型をふんだんにつかって視覚的にわかりやすい構成となっていました。
中でも見所は、ギャラリー内に再現された1分の1スケールの『住吉の長屋』。
主に一階部分のみの再現ですが、上のフロアも活用して本来の建築の作りを最大限に体験してもらおうという意気込みを感じられました。
実際に入ってみると、空間の奥行きや高さ、周囲から感じる圧力など、建築の持つ力を肌で感じることができます。こういうものは写真などで観るよりも、やはり自分の身体を使って体感したほうが何倍も理解が深まりますね。頭で考える以上に本質を理解できたような気がしました。
建築自体は、あまりにも挑戦的過ぎて、自分が住めと言われたら相当葛藤しそうな作りでした。コンクリート的な面構えは今となっては当たり前なので、違和感はそれほど感じませんでしたが、部屋と部屋の間がすっぽり外気に触れる空間になっているのは、なんとも落ち着かないと言うか(自分が北国出身だからかな)。
それでも、こういう空間に慣れてしまえば、普通の住居では体験できないさまざまな発見があったりするんだろうなあ。
海外の旧建築の再生計画は、個人的にいまいち。外装はまだしも、建物の内部にそのまま箱物を入れてしまうちゃうのはそのまま過ぎるような印象を受けました。
いろいろ書きましたが、小さな展示スペースながらも、盛りだくさんの内容でとても満足。安藤忠雄の原点から、これまでの軌跡、その中で目指してきたものなど、建築に興味を持つ一般人にはとてもわかりやすい内容で楽しめました。
2009年2月11日(水)からは大阪の方で開催されるそうなので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください。
JDN / JDNリポート / 安藤忠雄建築展「挑戦─原点から─」
TOTO ギャラリー間
大きな地図で見る
「GA International 2008」展を観てきました。
世界各国で現在進行中の建築プロジェクト33組が紹介されている今回の展示。
ZAHA HADIDの周囲の空気を飲み込むような建築や、安藤忠雄のその地域の文化を象徴するかのようなモニュメントなどなど。
紹介されていたZAHA HADIDの建築
Hadid Tapped for Hong Kong Polytech | News | Architectural Record
っていうかザハ・ハディッドさんって女性だったんですね…。
なぜか眼光鋭い髭面のおっさんを想像していた…。
伊東豊雄の建築もありましたね。大学からの依頼で設計した美術館(チケットに印刷されている模型がそれ)。
いくつものスペースの接点がめくれて繋がることで、機能が異なる部屋を自然に繋げる?
他にもアジアやインド、スペインなどさまざまな地域の建築が紹介されていて面白かったー。
(それにしても撮影禁止としっかり書いているのに、カメラを取り出す人って何考えているんでしょうね)
バウハウス・デッサウ展 BAUHAUS experience,dessau | 東京藝術大学大学美術館にて開催
モダンデザインの先駆けとなったドイツのデザイン学校、バウハウス。 その展示が上野の東京藝術大学大学美術館で開催されているということで、行ってきましたよ。
バウハウスについては名前と現代のデザインに大きな影響を与えたということぐらいしか知りませんでしたが、バウハウス設立に至るまでの流れから、そこでの教育カリキュラム、考え方、作品などかなりのボリュームで紹介されており、とても興味深い内容でした。パウルクレーが教鞭をとっていたなんて全然知らなかった…。
バウハウスに縁のある家具や小物類、デッサウ校舎、マイスターハウス、ペーターシューレなどの模型も充実していました。あと校長室の再現とか、実際に身体で感じられる展示は良いですね。
若干、展示のレイアウトについて、人の動きが滞るような作りになっていたのが気になりました。人がわざわざ戻る必要があったり、狭い通路なのにじっくり読む必要があるものを展示していたり。フロアの移動は仕方がないとしても、こういうのはもう少し気を使って欲しいと思いました。
なんだかんだとじっくり見て回って4時間。数枚ポストカード買って帰ってきました。ロシア構成主義やデ・スティルについても改めて考えたりして面白かったー。
御茶ノ水の美篶堂という工房で行われているHelveticaのブックカバー展『51歳のヘルベチカ』を観てきました。
* 美 篶 堂 * misuzudo * gallery *
小さなギャラリーの壁には、さまざまなデザインのブックカバーが並んでおり、その数全部で43点。
ラテン語で『スイス』を意味するフォントということだけあって、どれも赤、白、黒を基調としており、Helveticaの持つカチッとした印象も相まって、静かな、でもどこか緊張した空気が漂っていました。
ブックカバーは1点150円。43点セットだと2500円(だったはず…)。僕は2点購入。
スイスな赤がまぶしい。このまま飾ってもかっこよいなあ。
僕はこういうシンプルなものが好きなんです。スイスだけ赤!ニクイ!
また、このギャラリーというか工房ではノートなどを売っているようで、なかなか面白そうだったので、1冊購入。無地から方眼に変えてもらいました(ありがとうございます)。
渋めのハードカバー。手触り良し。
中のノート部分は差し替え可能。無地、罫線、方眼の3種類があります。
ちなみに展示は1/27までです。
9坪ハウス-Boo-Hoo-Woo.comの新しい住まいとライフスタイルの提案-
実家へのお土産を買いに銀座へ行ったので、ちょっと見てみようじゃないか、と立ち寄ってみました。
一般部門とプロ部門の作品がズラーッと並んでおり、既存の9坪ハウスやプロ部門については模型もあり。
一般部門はなかなか自分の欲望に忠実な感じ(良い意味でね)。こういう視点っていうのはある一定のレベルまで達してしまうとなかなか出てこない発想ですよね。夢があってステキです。
対してプロ部門は、さすがによく練られたものばかり。極小の空間である9坪ハウスをどう使うか、ではなくそれらをある程度揃えた上で、どういう場を形成するかに重きを置かれているように感じました。
個人的には、1階部分を持ち上げて、家を支える柱のみにしてしまい、視界を通す空間を作り上げるという作品が良かったです。今までにないような空間に人が置かれたとき、どのようにコミュニティが作られていくのか、とても興味がわきました。
ちなみに写真は、同じフロア内に展示されていた松井龍哉氏(スターフライヤー社のデザインなど手がけている)による『9坪ハウス SUITE』のパンフレット。こちらは公募作品とは異なり、かなり現実的な内容。(でも、ちょっと面白味に欠けるかな?)
Shiodomeitalia - 開催中: ブルーノ・ムナーリ - しごとに関係ある人 出入りおことわり-
ダネーゼ社のデザインを手がけてきた人物、ということしか知らない僕だけど、Shiodomeitaliaクリエイティブ・センターに展示を見に行ってきました!案の定、迷った!
展示されているのは、絵画やプロダクト、彫刻など、数はそれほど多くはないですがさまざまな種類の作品がずらりと勢揃い。
個人的には、まだ言葉を持っていない子供たちのために作られた、「本に出会う前の本」に深い感銘を受けました。シンプルだけど、人が忘れがちな本質をわかりやすく伝えようとする姿が素晴らしいなあ、と。
今、僕はWebサイトを作るという課程の一部分を担って仕事をしているわけですが、そろそろこういった、未来につながる子供たちのためのデザインもしていく必要があるんじゃないかと、感じました。
展示の規模自体が小さいので、何かのついでに見たりすると丁度良いかも。
先日、銀座にある『ギンザ・グラフィック・ギャラリー』で『ワルシャワの風1966−2006: ワルシャワ国際ポスター・ビエンナーレ金賞受賞作品展』を観てきました。
1966年に始まったワルシャワ国際ポスター・ビエンナーレは、世界で最も古いポスターコンクールで、2006年には第20回を数えました。毎回、多くのデザイナーから良質の作品が寄せられ、受賞者は、世界中から脚光を浴び、まさにポスターのオリンピックとも呼ばれる存在です。
本展は、ビエンナーレの会場であるワルシャワ国立美術館分館ヴィラヌフ・ポスター美術館の所蔵作品の中から歴代の金賞受賞作品を紹介し、同ビエンナーレの足跡を辿るものです。ワルシャワへと押し寄せた風、ワルシャワから吹いた風。この40年の軌跡を追うとともに、新しい時代の風が感じられるでしょう。
というわけで、ひたすらインパクトの強い作品のオンパレードでした。いくつか日本の作品もありましたが、その他の国々の作品と比べるととてもシンプルで力強くまとまっている印象を受けました。視覚的アピール度は諸外国の方が段違いで上なんですけどね。
それほど人も多くなくゆっくり観られて、なかなかよかったです。ここでは過去にも面白い展示をやっているみたいなので、今後もチェックしておこうかな。