アート: 2007年8月アーカイブ
先日、弟君と銀座を回ったあとに向かったのが浅草。『ギャラリー・エフ』という所で開催されているジョエル・ビトンという方の映像インスタレーション展『ABSTRACT』を観に行くのが目的。
<イベント情報>
TAB イベント - ジョエル・ビトン 「ABSTRACT」
ギャラリー・エフ自体は浅草駅からすぐの場所にあったんですが、かなり小さいお店でなかなか見つけられず。店内に入ると何人かのお客さんがお茶していて展示はどこに?とキョロキョロしているとスタッフの方が奥へと案内してくれました。
小さな入り口をくぐって中に入ると、そこは薄暗い蔵の中。室内には静かに音楽が流れ、中央にカーペットが敷かれています。スタッフの方曰く、靴を脱いでカーペットの中央に進んでみてください、と。
どれどれと早速カーペットに上がってみると、突然、足下に映し出される色彩豊かな自分の影。
「おおおおおー。」
思わず声を上げる僕と弟君。
リアルタイムに対象物を捉えて、それを光の影として投射しているんですかね。自分の影の中だけに映される日本庭園の緑豊かな映像に感動。最初こそ、はしゃいでしまい色々動き回ったりもしましたが、時間が経つに連れて静けさ漂う空間を落ち着いて楽しむことができました。
どうやってトレースしているんでしょうかね。光を当てて反射してくる部分だけを読み取ってるのかな?
気がつくと変わっている風景。途中、映像の中に人が出てきたりもしました。
こういった体験型の展示ってなかなかないので、結構長居してしまいました。
展示はこの作品1点のみだったのですが、もうこれだけで十分満足。日本が紡いできた歴史や価値観みたいなものを、こんな風に表現するというのは普段から日
本に慣れ親しんでいる自分たちにはなかなか発想できないなあ、と感心してしまいました。あと、見るだけじゃないこういう五感を使った展示ってやっぱり面白
いなあ、と。
ちなみに『ABSTRACT』とは、『抽象的な』とか『観念的な』『ぼんやりした』という意味。